最終更新日:2013年02月01日
識名 盛繁(しきな もりしげ)さん
網膜色素変性症
A1:子供の頃から夜盲と視野が狭いという自覚はあった。外で物を探すことが苦手だったり、ボール遊びをしている時まっすぐのボールは早くてもとれるが、変化したり横から来ると反応できず球技は苦手だった。また暗くなると物が見えなくなるため、家の中の物を感覚で察知することが自然に身に付いた。
網膜色素変性症と知らされたのは小学6年生の頃だがその意味はあまり理解していなかった。医師からは紫外線や疲れ過ぎは目に悪いから注意しなさいと言われたので、親や周囲の大人から太陽には当たるな、外は危ないから出るな、あんまり遊んで疲れるなと、制限ばかりで要するに何もせず大人しくしていろということであり、遊び盛りの子供にそれは無理な注文で当然そんな制限は無視して海や山で遊び廻った。
高校生の頃は海や山でキャンプしたりしたが、小さなケガはあっても幸い大きな事故は一度もなかった。これは小さな頃から見えていなくても全体の雰囲気(音・匂い・光等)から自分と物の位置を把握する習慣がついていて、目以外の五感で危険を察知する能力が自然と身に付いていたからだと思う。その為か友人たちの中には私の目が悪いということを気づかない人もいた。
完全に見えなくなったのは15年程前からになります。
A2:子供の頃から普通に目が見える子と同じ様な行動は取れない事を自覚、夜になったら全く見えなくなるからその日にやるべき必要な事は、明るい内に片づける習慣が身に付いた。限られた時間でどこまで出来るのか常に考える、スタートからゴールへ積み上げるのではなく、これからやることのゴール(最終形)をイメージしてそこから逆算し、どの時点でどこまで仕上げその後どう行動するという思考パターンになった。
そのように考えると自分というものを客観的に見ることが出来、自分で出来ない事は何で、出来ることは何なのか仕分けられ、出来ない事にくよくよ悩まず、出来る事を一生懸命やることにより、更に出来る事の幅が広がるということが経験上わかってきたからだと思う。
農業を始めて30年以上になるが、やり始めた頃は機械や農薬を使う大規模農業を手掛け大きな借金を背負込んだが、それは自然の摂理に反する事と気づき20年ほど前から不耕起栽培に転換、自分で考案した天然素材の酵素を使用した有機栽培を行っている。化学肥料を使って自然を壊すのではなく、土地そのものが持つ力を土や植物と会話しながら取り戻していく、農業をやることは人生であり、私の生活の大部分を占めている。
よく人から「畑仕事も毎日だと大変だね」と言われるが、畑そのものが大きな実験室で科学者のように私にとっては毎日が発見でいつもワクワクする場所、それがあるから人生が楽しく前向きでいられるのだと思う。
確かに目は見えず微かな光しか感じられないが、土や植物の香り・手触りで生育具合は手に取るように分かる。何も不自由は感じない。ハウスの組み立ても自分でやるし、かえって目の見える人より私の方が早くて上手に組み立てられる。その自信も大きいと思う。
A3:同じ志を持つ有機栽培農家とのネットワーク作りとこれから農業を目指す若い人たちの育成。
特に若い人の育成では、農大生の研修を受け入れているが、若い人達には本から得た知識ではなく、実践に裏打ちされた知識、本当の知恵を学んでほしい。その為にまず自分で考える、失敗の中から学び、常に変わる状況に応じた対処の仕方、臨機応変に物事を考える柔軟な思考を身につけて欲しい。だから私の所へ研修に来ても最初は何にも指示はせず、まず自分で考えるように仕向けている。全て与えられ、全て揃った環境で育った人が多いせいか、いざ何もない状況に立たされた時、いかに打破するかの知恵が足りないように思う。
A4:たまたまなってしまった病気を治すことだけに縛られて生きるのではなく、現状は現状として受け入れ、その中でどう自分を輝かせていけるかを考える方が人生は楽しめる。目の不自由な人が、目の見える人と同じふるまいをすると苦しくなるが、目が不自由ということを受け入れ、その中で自分の出来る事、自分の持っている能力を最大限に活かし自分にいつもワクワクして生きていくと、気持が楽だしいろんな可能性が広がってくる。また不思議と病状の進行が遅くなったり改善されてくる。運気を自分で呼び寄せる事が大切。
他の人と同じ輝きではなく、自分らしい輝きをどう見つけるか、どう作り出すかを考えながら生きていければ、心は楽になるしいつもワクワクしながら新しい自分の能力を発見する楽しみが見いだせ、常に前向きに生きられる。「湧気を持とう」常に楽しい気分が泉のごとく湧き出る「湧気を!」
識名 盛繁(しきな もりしげ)さん
生年月日 1953年 3月
出身地 うるま市勝連南風原
2011年 不耕起栽培という畑を耕さない農法の確立や人材育成を目的に農業を学ぶ大学生を無償で受け入れていることが評価され第16回沖縄コロニー大賞を受賞
あげな自動車学校よりチャリティーイベントの収益からと10万円もの高額な寄付を頂きました。当自動車学校では毎年、お客様と地域の方々への感謝を込めチャリティイベントを実施、特にこれから地域を担う若者の育成に力を注いでいて、具志川高校のダンスや肝高の阿麻和利の寸劇など地域の子供たちの成長を見守り促す企画を取り入れ、地域に根差した活動をしています。その他、那覇守礼ライオンズクラブ様・米国海軍将校婦人クラブ様、他多数の方から暖かいご支援を頂きました。紙面の都合でご紹介できない方々も含め改めて御礼申し上げます。
12月9日 第17回コロニー大賞の授賞式があり、アンビシャス会報誌117号(H24年2月号)「表紙は語る」の執筆者、宮古の下地ヒロ子さんがめでたく受賞されました。
沖縄コロニー大賞とは、自立への努力や社会活動に顕著な実績のあった障害者に贈られる賞で、下地さんは複数の難病を抱えながら宮古上布の伝統工芸の普及発展に貢献したことが高く評価されました。宮古を含め離島からの受賞者は初めてで、その意味でも意義深い授賞だと思います。
クローン病と潰瘍性大腸炎を総称して炎症性腸疾患(IBD)と呼びますが、その専門医である琉球大学付属病院の金城福則先生による医療相談会を開催しました。普段主治医に聞けないことや納得出来ない事などを主治医では無い二番目のドクターの意見を聞くセカンドオピニオンです。お一人30分と普段の外来では出来ないので貴重な機会となります。今回は医師に急患の連絡が入り途中で終了となりました。
中央保健所主催で重症難病患者に関わる支援者間のネットワーク会議が開催されました。今回は台風時対策の現状と課題、その対策の事例発表を通じ、各事例を共有し今後の対策について話し合われました。
個人的には行政、民間事業者の連携が大切なのですが、患者家族が自分の身を守るには何が必要でどう対応するのかなど、災害に対する意識向上が必要だと感じました。なんくるならいさぁ。
臨床心理士 鎌田 依里(かまだ えり)
誰でも不安になって落ち込んだり、具合が悪い時には希望すら抱けなかったりすることがあるでしょう。
心理学的にいうと不安は、何か大切なものを失うかもしれないと思う時に生じます。
今回は不安な気持ちを和らげる処方箋を書いてみます。
自分でできる不安の対処法は、不安を具体的にイメージして、不安要素を自分の脇に巾着に入れ置いておくイメージをすることです。信頼できる人に話したり、自分だけの安心できる御守りをもったりするのもよいでしょう。この御守りはタオルやお気に入りのアクセサリー、もっていると少しでも踏ん張れる・あったかい気持ちになれるものでよいのです。また人は、安心感と不安感を同時に抱くことは難しいので、できるだけ自分がリラックスできることをするのもよいでしょう。不安を感じている自分を卑下せず、認めてあげることも大切です。
また、相手の不安を聴く時のポイントは、
1.不安に思う気持ちを受けとめ共感する、
2.批判をしない(→話す相手があなただから不安な気持ちを素直に言えるのだから)、
3.時系列・事実を確認(→緊急性があるか確認)、
4.話を聴きすぎて自分の不安感を煽られないようにする、です。
ただ、不安にもよい側面があります。不安も何も感じないと危険なことも顧みず行動し悔やむことになるので、不安は自らの危険を回避する大事なシグナルともいえます。
自分の気持ちに正直に。しかしよりよく生きるために上手に不安な気持ちをコントロールできるといいですね。あなたには想いを素直に訴えられる関係があります。相手の不安感を汲み、温かい言葉をくれスキンシップできる仲間がいます。楽しく穏やかに安心して暮らせる環境づくりをしましょうね。
著:照喜名通
難病を抱える方から電話や面談で悩みや困ったことをお聞きするのが、相談員としての役割なのですが、これが出来ているようでなかなか出来ないで難しい。教育評論家の尾木ママこと尾木直樹氏が先日テレビで学校の先生に必要なこととして、共感することが大切といっていました。「同情」「同感」「共感」はそれぞれ違っていて、同情は、「可哀想に、大変だね」とか自分とは違う立場で上から目線に近いです。同感とは、「私も同じ体験をしたことがある」など目線は同じに見えても距離が離れています。共感とは、「それは辛いね、だから宿題もやりたくないよね」と同じ立場になりきることが共感といっていました。更にいえば、私達は共感ができていたとしても、その後に「でもね」と続き、答えや常識と思われることを伝え、なんとか自分の価値観にもっていこうとします。そこで大切なのは辛抱し聞き、相手を信じ自らの力で気づくように支えることなんだと思います。
実際にバックアップ電源とインバータを組み合わせて電化製品を使用した作動状況について紹介します。
第4回で紹介したバックアップ電源と第5回で紹介したDC/ACインバータを組み合わせ、電化製品を接続しました。
電化製品の接続写真 矩形波タイプ・正弦波タイプ
2-1 バッテリーの電気
乾電池と同じようにバッテリーも電化製品を使用すると電気がなくなりますので、どのような電化製品を使用した時に、どれだけ使用できるのかを把握することが重要です。
2-2 DC/ACインバータ
バッテリーから電気を取出し、家庭と同じAC100Vの電気に変換します。バッテリーの電気が少なくなるとアラームが鳴り、電化製品が使用できなくなります。
2-3 人工呼吸器の使用可能時間
消費電力52Wの内蔵バッテリー付きの人工呼吸器を使用して、DC/ACインバータのアラームが鳴るまでの時間を測定しました。その結果、矩形波では16時間、正弦波では13時間でした。
バッテリーの電気が少なくなってアラームが鳴ると、以下のように動作します。
・矩形波タイプに接続した場合→インバータ接続と機器の内蔵バッテリー接続に頻繁に切替わる
・正弦波タイプに接続した場合→直ちに機器の内蔵バッテリー接続に切替わる
矩形波タイプを使った場合のように、頻繁に接続が切り替わると、コンセントの抜き差しを繰り返した状態になります。そのため、電化製品に負担がかかる場合がありますので、電化製品に応じて、注意してください。
正弦波タイプを使った場合は、バッテリーの電気が一定以下になると、瞬時にバッテリーからの電気を遮断し、電化製品を保護します。
※全ての矩形波インバータと正弦波インバータが、上記の動作をするわけではありません。
※バックアップ電源と医療機器との接続は絶対に行わないでください。
※使用できる時間は実験に使ったバッテリー、インバータ、電化製品でのデータです。同じ製品を使っても使用時間が異なることがあります。
次回は、総集編と容量の大きなバックアップ電源の紹介です。
資料提供:国立長寿医療研究センター 根本哲也博士、久保田怜博士
12月、やっと退院することが出来た。愛犬のクマがしっぽを振って迎えてくれた。9ヶ月ぶりのわが家だ。
玄関の横の花壇にはホウセンカの花が手入れされないまま我が物顔で咲き誇っていた。
部屋の入り口にはクリスマスツリーが置いてあり部屋はクリスマスの飾りつけがしてあった。
忙しいなか娘がやってくれたのだ。娘の心遣いが嬉しかった。
ここでいよいよ呼吸器をつけた在宅療養が始まった。
不思議と呼吸器を付けているという違和感はない。すっかり体の一部となったようだ。
緊急搬送時に備えて自宅まで救急隊員に来てもらい、呼吸器などの取り外し方を訪問診療の担当医から説明してもらった。
これからは地域の方々の協力を得ながら療養を続けていかなければならない。
退院して三週間、今のところ大きなトラブルもなく過ごしている。
しかし家族の介護負担は想像以上に重い。慣れるまでは頑張るしかない。
退院当日、県内各保健所の保健師の皆さんから届いたという励ましのメールを集めて綴ったファイルを保健師Tさんから貰った。
辛くなった時、それを思い出せるようにといつもベッドの横に置いてある。
みんなの心遣いに感謝。
会員募集!
私たちは去年(平成24年)11月に誕生したばかりの患者団体です!
当事者のみなさん貴方も参加しませんか?
お問合せ
日本網膜色素変性症協会沖縄県支部
支部長 長嶺房子
★北部地区(伊良波)電話/Fax0980-53-1262
★中部地区(金 城)メール chi070907@yahoo.co.jp
★南部地区 (當 間) 電話 080-6495-6846
★那覇地区(本永)電話098-996-1991
交流会・勉強会のご案内
日時:平成25年2月14日(木)2時~4時
場所:社会福祉法人沖縄県視覚障害者福祉協会 那覇市松尾2丁目15番地29号
*患者並びに家族の交流会
*勉強会
・日常生活で役立つ便利グッズの紹介その他
・音声パソコンの体験
◆128号を読んで。
「表紙は語る」127号に続き、ALSの舩後さん。私には岡本さん同様、行動的で写真も大勢の仲間に囲まれていて素敵な方だなと思いました。
特におふたりとも沖縄を大変満喫していただけたようで嬉しいです。
憧れで最高の沖縄に暮らしていることを誇らしく思うし、私もまた県外行きたい!と刺激を受けました。
県外の方の手記を読むと元気が出ます。また機会があればよろしくお願いします。
竹村さんのポエム、いつもとは趣向が違ったけれど、笑いました。
「気持ちからのケア」私も今年は沢山笑って過ごしたいです。
あと、今年こそお勧め映画情報をちゃんと観るぞ!
渡久地さん、是非腹がよじれる位笑えるコメディー映画の紹介を期待しております。
〈ジュウミー(特発性拡張型心筋症)〉
耳を触るという事には、いくつかの心理があり。
大勢の中で、人の話しを聞いている時には「早く終わって欲しい」
そして、相手の話に興味を持ってる場合には、「もっと聞いてみたい」
表情を見ながらだと、どのサインか分かりやすいかもですね。
また、耳たぶを触るクセの人は、甘えん坊タイプだあそうですが、いかがでしょうか?
★渡久地 優子さん(進行性骨化性線維異形症(FOP)
「見てほしい…」
「頑張れ」
「大丈夫?」
そんな言葉欲しくない。
「頑張ってるね」
「大丈夫だよ」
そう言って認めてくれるだけで
私は生きていける気がしてる。
竹村 安津季
「幸せのちから」/2006年 アメリカ作品
ウィル・スミスがと息子ジェイデン・スミス(ベスト・キッド2010年版)共演。
ホームレスから億万長者となったクリス・ガードナーの半生を綴る、まさにアメリカンドリームの成功の作品。
NHK・BS3にて、2月18日に21時より放送予定なので、見ていない方は、この機会にどうぞ。
★渡久地 優子{進行性骨化性線維異形成症(FOP)}★
・・・カラーセラピーやパワーストーンも好きで、時々、ネットで見てます。
本誌読者の皆様には好いお年を迎えられた事と思います。
私は年越し、少し体調を崩し、美味しい&楽しいお正月を過ごす事はできず、残念でした(^_^;。
幸いウイルスや流行性のモノでは無く、早期に回復出来ました。「うがい・手洗い」は意識していたのですが、疲れが出たのでしょうか?
本格的に寒くなって来ました。皆様、外出の際は暖かい格好で、やはり「うがい&手洗い」を徹底し冬を乗切りましょう~!
2013年もどうぞ宜しくお願い致しますm(_ _)m
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